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◇ ワールドガイド その1「白の遺跡」
かつて七つの王国が大陸を分かち合っていた時代。
「七王国同盟」というものが存在していた。
「七王国同盟」とは、七つの王国がかつて合い争っていた時代、とある帝国が大陸を支
配しようと野望を持って台頭してきた。相争ってともに疲弊しきった七つの王国の当時の
国王達はこのままでは、いずれ七つの王国諸共に帝国に飲み込まれてしまうと考え、同盟
を結び、盟約を交わした。そしてその盟約の証として「龍の爪」という名の王冠を作り出
し一年毎に変わる盟主の頭頂に冠することにした。
時は流れ、帝国も滅び去った頃、七王国の内一つの王国の王、当時の盟主が野心を抱い
た。支配の力を持つこの「龍の爪」を我が物にしたらどうなるか。他の六つの王国の国王
は反対した。が、王冠の力と当時その国が蓄えていた強力な軍事力の前に、六つの王国は
滅び去った。だが、残った王国も代償を支払わざるを得なかった。
こうして七つの王国は滅び去ることになったが、最後の盟主はこの王冠の力と災いを後
の世にもたらさぬよう、魔法使い達の力を持って「白の遺跡」を作って魔族に遺跡と「龍
の爪」の管理を任せた。
「龍の爪」に人間以外のものが手に出来ぬよう、白の遺跡の内部にある、試練に打ち勝
った人間だけがその王冠「龍の爪」を手にする事が出来るという呪いを掛けて――。
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◇ テラロマ・ワールドガイド
その2「古代文字について」byスケミさん
それは古代の遺産。
文字自体が魔力を持ち、その文字を記すのみで効力を発揮するという魔
法。
この魔法の特徴は使用者の魔力に左右されずに力を行使することができ
る点である。
古代文字魔法がその効力を発揮するには、対象である物体に古代文字を
記し発動する。
しかし、古代文字を記すにはそれぞれの文字によって複雑な手順があり、
ただ記せば発動するというものではない。
ちなみに空中に魔力光で古代文字を描いた場合、古代文字魔法は発動し
ない。あくまでも物質対象の魔法。
デメリットとしては、古代文字の一部分でも消えたり欠けたりすると効
力が失われてしまう。
そのデメリットを克服するため、通常は魔術や魔法でコート(防御)さ
れている。
古代の文献によると古代文字を連ね「文」とすることで更なる効果を発
揮したらしいが詳細は不明。
相性のよい組み合わせと相性の悪い組み合わせがあるらしい。
文字の魔力の影響で記述して記録するのはある特定の方法を用いる以外
は不可能。
(その特定の方法というのがリクラゼットの所有している魔導書に関連
しています。)
主に口述継承が使用される。
古代文字の書き方はあまりにも複雑でその結果、正確に口述されなかっ
た古代文字は失われていく。
古代文字が完璧な形で刻まれた石を「ルーンストーン」と呼ぶ。
剣や防具などに加工することにより、刻まれた古代文字の恩恵をうける
ことができる。
これらのアイテムは刻まれた古代文字によっては第一級魔道器具となる。
現在ではその認知度の低さや使い勝手の悪さ、及び現代魔法・魔術の便
利さから普及度は低い。
また、「骨董魔法」との蔑称もある。
だがしかし、魔力の永続性からソフィニア地下の魔道列車のテクノロジ
ーに使用されるなど重要度は高い。
魔術都市であるソフィニアの街並みに、ちらほらと古代文字魔法が使わ
れているのが見受けられる。
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◇ テラロマ・ワールドガイド その3
「リクラゼットの魔導書」by スケミさん
古代文字を記録することだけに特化した魔導書。中身は今までリクラゼットが蒐
集した古代文字魔法(百八種、内、記述方法も記されているのは一種)
ゆえに魔力上昇や特定の属性付加などの魔導書らしい機能は皆無。ただ記録する
だけの魔導書。
「狙ったものは必ず貫く」とされる魔力無効効果を持つ魔槍「グングニル」の欠
片から精錬した液体を使って魔力影響を無効。
それによって「記すことによって効果を発揮する」古代文字の威力を無効化し、
記録が可能。
「グングニル」の他にも変化を忌み嫌う超命種、永劫を誓う祈念暦、忘れずの世
界図書群などの欠片を材料に、リクラゼットの一生涯をかけて作られた魔導具。
使用された魔術・材料などは殆どが外道の業である。故に、規律を第一とする魔
術学院から追い出される。
魔導書にあるまじき大きさなのは、それほど古代文字の容量が大きいため。また、
大きい古代文字が存在するため。
キャリー付きなのはリクラゼットが貧弱なため。
世界で古代文字記録用の魔導器具は他にも数点存在するが個人での製作はほぼ不
可能。
ゆえにリクラゼットにも何らかの協力者がいると思われるが……?
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◇ テラロマ・ワールドガイド その4
「港町ベリンザ」by 悠輝さん
デルクリフ⇔ルクセン間にある港町。ソフィニア北の岬から海岸沿いにコールベ
ル近くの港町に行く途中、真ん中あたりにある。
海に西側を、木々の茂った低い陸に北側を塞がれた、それなりに大きな町。
大きすぎもせず、かといって小さくもない、ちょっとだけ大きめの港町。
町はずれに幽霊屋敷がある。町では幽霊屋敷に関する噂話などが、実しやかに囁
かれている。
■幽霊屋敷の噂話
【船員の話】
町外れの丘の上に古ーいお屋敷があってだなぁ、昔の金持ちの持ち物だったらし
いんだが、その金持ちってのがどうしようもないやつで、旅人を招待してはヒドイ
方法で殺したりしてたらしい。
んで、その金持ちってのは、馬鹿なことに有名な冒険者にちょっかい出して逆に
殺されちまったわけだが……持ち主の居なくなった屋敷とはいえ、町外れだから、
結構放っとかれるだろ? そんな噂もあっちゃ、住みたいって奴もいねぇだろうし。
殺された旅人たちと金持ちの怨霊が、今でも屋敷の中をさまよってるって話だ。
【町の噂話】
町のはずれにある大きな屋敷に、吹雪の晩に一人の吟遊詩人がやってきます。主
人である商人は快く彼を迎え入れますが、吟遊詩人は実は狂人で、彼の奏でた呪の
歌によって、そのとき屋敷にいた全員が殺されてしまいました。
吟遊詩人はそのまま姿を消してしまい、町の人たちが気がついたときには、もう
手遅れでした。
【噂の真相】
町外れにある大きな屋敷に住んでいる商人は、ある珍しい宝石(レガシー)を手
に入れました。それを賊が狙っているという情報を聞いた商人は、冒険者を警備に
雇いました。
その吹雪の夜はちょうど商人の息子の誕生日で、警備の冒険者も一緒に、まぁ普
段がんばってもらっている分のお礼もかねてパーティーを開くことにしました。
パーティーも終わりにさしかかったころに、屋敷の扉が叩かれました。外にいた
のは一人の子供です。子供は、自分は旅の吟遊詩人だといって、どうか暖を取らせ
てくれないかと頼みました。商人は快く彼を迎え入れました。
吟遊詩人は実は賊の仲間で、隠し持っていた毒薬で人々の動きを封じ、外で待っ
ていた仲間を呼んで、屋敷の中にいたほとんど全員を殺してしまいました。しかし
吟遊詩人は、生き残っていた冒険者に殺されてしまって、死体が他の死体と混ざっ
て区別がつかなくなりました。
仲間は宝石を手に入れて逃げました。
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◇ テラロマ・ワールドガイド その5
「呪歌」by 悠輝さん
呪歌(のろいうた)
本来、歌というのは突き詰めれば魔法に行き当たる。が、それは遥か古代の話だ。
かつては歌そのものが祈祷のための行為だったが、宗教的な体系がしっかりしてくる
と、旋律のない言葉に置き換えられた。
それでも美しい歌声には魔力が宿ると云われ、中世に、それを技術として昇華させ
たのが呪歌である。
歌そのものに細工をすることによって魔法的な効果を引き起こそうと試みたわけで
ある。物理法則を操ることはほぼ不可能だったようだが、人間の精神に影響を及ぼす
効果は絶大だった――歌とは本来、神に届くよう唱えられた言葉だったのだから。
呪歌は演奏されることで再生し、その音律を耳にした者を魅惑し、眠りに誘い、恐
怖に陥れ、錯乱させ、絶望に突き落とし、優しく死を説き、狂乱を沈め、様々に人の
心を揺さぶる音楽である。音楽技巧的には稚拙と呼ばれ、歌詞もありふれている故
に、それを知る者にしかまともには相手にされない。
物理的な効果は一切ないため、破壊や派手を好む探求者にも不人気である。
また、使い勝手も非常に悪い。歌なのだから、聴いた者全員に区別なく効果が及ぶ
(聞いた者の感受性には左右される)。
呪歌を操る歌唄い(或いは楽器弾き)は、己が魔法を使っていることなど話さな
い。彼らの信用とプライドに関わるからである。
だから聴衆は彼らの演奏を喝采する。それが仕組まれた感動かも知れないなんて、
思いつきもしない。
もちろん、そんな小ざかしい手を使う者は少なかっただろう。故に魔術として知ら
れている形態ではなく、その存在も噂話の域を出ない。楽器を扱う者ならば存在の証
拠を知っているかも知れないが。
呪歌は伝承歌の形を取る場合が多が、伝承歌がいちばん深く社会に浸透していて、
最も受け入れられているという理由からだろう。
そして楽曲としての呪歌は存在しないに近い。旅の歌唄いは一人で放浪することが
多い故に、大規模な合奏で始めて効果を発揮するような曲は存在価値が薄すぎるから
である。
魅了などの魔法がかけられた楽器を使って演奏すれば目覚しい効果を上げることがで
きるでしょうが、そういった楽器は間違いなく希少価値が高いでしょう。
※使用上の注意
もしも呪歌を登場させる場合、歌詞や曲の長さ、韻などの制限はありません。
必要なのは、自作の詩を投稿に乗せる覚悟です。
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◇ ワールドガイド その1「白の遺跡」
かつて七つの王国が大陸を分かち合っていた時代。
「七王国同盟」というものが存在していた。
「七王国同盟」とは、七つの王国がかつて合い争っていた時代、とある帝国が大陸を支
配しようと野望を持って台頭してきた。相争ってともに疲弊しきった七つの王国の当時の
国王達はこのままでは、いずれ七つの王国諸共に帝国に飲み込まれてしまうと考え、同盟
を結び、盟約を交わした。そしてその盟約の証として「龍の爪」という名の王冠を作り出
し一年毎に変わる盟主の頭頂に冠することにした。
時は流れ、帝国も滅び去った頃、七王国の内一つの王国の王、当時の盟主が野心を抱い
た。支配の力を持つこの「龍の爪」を我が物にしたらどうなるか。他の六つの王国の国王
は反対した。が、王冠の力と当時その国が蓄えていた強力な軍事力の前に、六つの王国は
滅び去った。だが、残った王国も代償を支払わざるを得なかった。
こうして七つの王国は滅び去ることになったが、最後の盟主はこの王冠の力と災いを後
の世にもたらさぬよう、魔法使い達の力を持って「白の遺跡」を作って魔族に遺跡と「龍
の爪」の管理を任せた。
「龍の爪」に人間以外のものが手に出来ぬよう、白の遺跡の内部にある、試練に打ち勝
った人間だけがその王冠「龍の爪」を手にする事が出来るという呪いを掛けて――。
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◇ テラロマ・ワールドガイド
その2「古代文字について」byスケミさん
それは古代の遺産。
文字自体が魔力を持ち、その文字を記すのみで効力を発揮するという魔
法。
この魔法の特徴は使用者の魔力に左右されずに力を行使することができ
る点である。
古代文字魔法がその効力を発揮するには、対象である物体に古代文字を
記し発動する。
しかし、古代文字を記すにはそれぞれの文字によって複雑な手順があり、
ただ記せば発動するというものではない。
ちなみに空中に魔力光で古代文字を描いた場合、古代文字魔法は発動し
ない。あくまでも物質対象の魔法。
デメリットとしては、古代文字の一部分でも消えたり欠けたりすると効
力が失われてしまう。
そのデメリットを克服するため、通常は魔術や魔法でコート(防御)さ
れている。
古代の文献によると古代文字を連ね「文」とすることで更なる効果を発
揮したらしいが詳細は不明。
相性のよい組み合わせと相性の悪い組み合わせがあるらしい。
文字の魔力の影響で記述して記録するのはある特定の方法を用いる以外
は不可能。
(その特定の方法というのがリクラゼットの所有している魔導書に関連
しています。)
主に口述継承が使用される。
古代文字の書き方はあまりにも複雑でその結果、正確に口述されなかっ
た古代文字は失われていく。
古代文字が完璧な形で刻まれた石を「ルーンストーン」と呼ぶ。
剣や防具などに加工することにより、刻まれた古代文字の恩恵をうける
ことができる。
これらのアイテムは刻まれた古代文字によっては第一級魔道器具となる。
現在ではその認知度の低さや使い勝手の悪さ、及び現代魔法・魔術の便
利さから普及度は低い。
また、「骨董魔法」との蔑称もある。
だがしかし、魔力の永続性からソフィニア地下の魔道列車のテクノロジ
ーに使用されるなど重要度は高い。
魔術都市であるソフィニアの街並みに、ちらほらと古代文字魔法が使わ
れているのが見受けられる。
△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼
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◇ テラロマ・ワールドガイド その3
「リクラゼットの魔導書」by スケミさん
古代文字を記録することだけに特化した魔導書。中身は今までリクラゼットが蒐
集した古代文字魔法(百八種、内、記述方法も記されているのは一種)
ゆえに魔力上昇や特定の属性付加などの魔導書らしい機能は皆無。ただ記録する
だけの魔導書。
「狙ったものは必ず貫く」とされる魔力無効効果を持つ魔槍「グングニル」の欠
片から精錬した液体を使って魔力影響を無効。
それによって「記すことによって効果を発揮する」古代文字の威力を無効化し、
記録が可能。
「グングニル」の他にも変化を忌み嫌う超命種、永劫を誓う祈念暦、忘れずの世
界図書群などの欠片を材料に、リクラゼットの一生涯をかけて作られた魔導具。
使用された魔術・材料などは殆どが外道の業である。故に、規律を第一とする魔
術学院から追い出される。
魔導書にあるまじき大きさなのは、それほど古代文字の容量が大きいため。また、
大きい古代文字が存在するため。
キャリー付きなのはリクラゼットが貧弱なため。
世界で古代文字記録用の魔導器具は他にも数点存在するが個人での製作はほぼ不
可能。
ゆえにリクラゼットにも何らかの協力者がいると思われるが……?
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◇ テラロマ・ワールドガイド その4
「港町ベリンザ」by 悠輝さん
デルクリフ⇔ルクセン間にある港町。ソフィニア北の岬から海岸沿いにコールベ
ル近くの港町に行く途中、真ん中あたりにある。
海に西側を、木々の茂った低い陸に北側を塞がれた、それなりに大きな町。
大きすぎもせず、かといって小さくもない、ちょっとだけ大きめの港町。
町はずれに幽霊屋敷がある。町では幽霊屋敷に関する噂話などが、実しやかに囁
かれている。
■幽霊屋敷の噂話
【船員の話】
町外れの丘の上に古ーいお屋敷があってだなぁ、昔の金持ちの持ち物だったらし
いんだが、その金持ちってのがどうしようもないやつで、旅人を招待してはヒドイ
方法で殺したりしてたらしい。
んで、その金持ちってのは、馬鹿なことに有名な冒険者にちょっかい出して逆に
殺されちまったわけだが……持ち主の居なくなった屋敷とはいえ、町外れだから、
結構放っとかれるだろ? そんな噂もあっちゃ、住みたいって奴もいねぇだろうし。
殺された旅人たちと金持ちの怨霊が、今でも屋敷の中をさまよってるって話だ。
【町の噂話】
町のはずれにある大きな屋敷に、吹雪の晩に一人の吟遊詩人がやってきます。主
人である商人は快く彼を迎え入れますが、吟遊詩人は実は狂人で、彼の奏でた呪の
歌によって、そのとき屋敷にいた全員が殺されてしまいました。
吟遊詩人はそのまま姿を消してしまい、町の人たちが気がついたときには、もう
手遅れでした。
【噂の真相】
町外れにある大きな屋敷に住んでいる商人は、ある珍しい宝石(レガシー)を手
に入れました。それを賊が狙っているという情報を聞いた商人は、冒険者を警備に
雇いました。
その吹雪の夜はちょうど商人の息子の誕生日で、警備の冒険者も一緒に、まぁ普
段がんばってもらっている分のお礼もかねてパーティーを開くことにしました。
パーティーも終わりにさしかかったころに、屋敷の扉が叩かれました。外にいた
のは一人の子供です。子供は、自分は旅の吟遊詩人だといって、どうか暖を取らせ
てくれないかと頼みました。商人は快く彼を迎え入れました。
吟遊詩人は実は賊の仲間で、隠し持っていた毒薬で人々の動きを封じ、外で待っ
ていた仲間を呼んで、屋敷の中にいたほとんど全員を殺してしまいました。しかし
吟遊詩人は、生き残っていた冒険者に殺されてしまって、死体が他の死体と混ざっ
て区別がつかなくなりました。
仲間は宝石を手に入れて逃げました。
△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼
△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼
◇ テラロマ・ワールドガイド その5
「呪歌」by 悠輝さん
呪歌(のろいうた)
本来、歌というのは突き詰めれば魔法に行き当たる。が、それは遥か古代の話だ。
かつては歌そのものが祈祷のための行為だったが、宗教的な体系がしっかりしてくる
と、旋律のない言葉に置き換えられた。
それでも美しい歌声には魔力が宿ると云われ、中世に、それを技術として昇華させ
たのが呪歌である。
歌そのものに細工をすることによって魔法的な効果を引き起こそうと試みたわけで
ある。物理法則を操ることはほぼ不可能だったようだが、人間の精神に影響を及ぼす
効果は絶大だった――歌とは本来、神に届くよう唱えられた言葉だったのだから。
呪歌は演奏されることで再生し、その音律を耳にした者を魅惑し、眠りに誘い、恐
怖に陥れ、錯乱させ、絶望に突き落とし、優しく死を説き、狂乱を沈め、様々に人の
心を揺さぶる音楽である。音楽技巧的には稚拙と呼ばれ、歌詞もありふれている故
に、それを知る者にしかまともには相手にされない。
物理的な効果は一切ないため、破壊や派手を好む探求者にも不人気である。
また、使い勝手も非常に悪い。歌なのだから、聴いた者全員に区別なく効果が及ぶ
(聞いた者の感受性には左右される)。
呪歌を操る歌唄い(或いは楽器弾き)は、己が魔法を使っていることなど話さな
い。彼らの信用とプライドに関わるからである。
だから聴衆は彼らの演奏を喝采する。それが仕組まれた感動かも知れないなんて、
思いつきもしない。
もちろん、そんな小ざかしい手を使う者は少なかっただろう。故に魔術として知ら
れている形態ではなく、その存在も噂話の域を出ない。楽器を扱う者ならば存在の証
拠を知っているかも知れないが。
呪歌は伝承歌の形を取る場合が多が、伝承歌がいちばん深く社会に浸透していて、
最も受け入れられているという理由からだろう。
そして楽曲としての呪歌は存在しないに近い。旅の歌唄いは一人で放浪することが
多い故に、大規模な合奏で始めて効果を発揮するような曲は存在価値が薄すぎるから
である。
魅了などの魔法がかけられた楽器を使って演奏すれば目覚しい効果を上げることがで
きるでしょうが、そういった楽器は間違いなく希少価値が高いでしょう。
※使用上の注意
もしも呪歌を登場させる場合、歌詞や曲の長さ、韻などの制限はありません。
必要なのは、自作の詩を投稿に乗せる覚悟です。
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